愛と不如意

どこまでもモノローグ

別れられる家族だから

先日、無事クマと共に「パートナーシップ合意契約書」を作成してきた。@公証役場

私文書の認証だったので、証人二人を引き連れて、ハッピーでピースフルな時間を過ごした。なお、お天気は私たちにピッタリの土砂降り。

坂元裕二脚本のドラマ「カルテット」は、夫婦を「別れられる家族」と表現した。

別れられる家族。

私たちは、別れたくても別れられないものに首を絞められるときがある。

それは「絆」とか「愛」とか、フワフワしたものにくっついて傍に潜んでいる。

カルテットにおける夫婦のすれ違いは、「別れられないもの」を得ようとした側と、「逃げれば良い」を安全基地に生きてきた側の圧倒的な溝が生んだものだったように思う。

そして、その普遍的なすれ違いは、法律婚だからこそスルーされたのかもしれない。

別れられるから、慎重になる。

別れられるから、省察する。

別れられるから、言葉を尽くす。

いつだって別れられるのに、私はあなたを選んで共にいる。

「別れられない家族」にざまーみろ!と心の中で言いながら、私は私の「別れられる家族」を育てていきたい。

選び合ったという責任と幸福を、できるだけ長く、覚えているために。